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そんな日の雨傘に

2011-08-07-Sun

 
表紙に惹かれて本を手にすることがないでしょうか?
写真の雰囲気と題名に誘われた一冊です。
そんな日の雨傘に」エクス・リブリス 著

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自分のこの世への存在を許可を出した覚えのない中年男。
その許可を出すとしたら、誰に出すのかもわからないけれど。
仕事は靴会社からの依頼で、靴の試し履きで街を歩き、
報告書を上げることで、わずかな収入を得ている。
そもそも生活は、一緒に暮らす女性の収入でまかなわれていたのだが、
唯一の理解者だったはずのその女性も、愛想を尽かして、出て行った。

そんな主人公の視線で、普通ならば注視されることのないような
街や人々の影の部分を、滑稽に、皮肉に、哀れに、淡々と観察し、
その観察する自分の思考について、さらにくどくどと観察するのです。
いかにもどんよりと、不快に、救いようのない話しのようですが、
ゆっくりと物語に引き込まれ、不思議な感覚を読者に与える小説でした。

作者はこの小説が絶賛され、一躍有名になり、
ドイツ文学で最も権威のあるビューヒナー賞を受賞しているそうです。

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